カラオケ上達実践バイブル

『はっきり歌う』ことと『声の強弱』との関係

まず、「カラオケ上達100の裏ワザ」の読者さんからいただいた質問で、

 

非常にいい質問があったので、質問とナツミの回答メールを記載しますね。

 

・・・回答がちょっと長いですが、我ながらいいこと書いている気がします(笑)。

 

 

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●読者さんの質問メール

 

39ページの「歌詞の意味を分析する方法」ですが、
文章の中に「「秋桜が」と「ゆれている」を特にはっきり歌う必要がある、と認識できるわけです。」
と書いています。

 

そして、81ページの「声の強弱構成を計算する方法」には、
「ワンコーラスをフレーズごとに区切り、それぞれのフレーズに対して、
「声の強弱」を「強」「並」「弱」の3段階に分けています。」、
「もちろん、最初から完璧に決める必要はなく、必要に応じて都度修正していけばOKです。」
と書いてありますよね。

 

 

「歌詞の意味を分析する方法」ではっきり歌う必要があると認識した箇所を決めておいても、
必要に応じて都度修正していってもいいのでしょうか・・・?

 

 

 

●ナツミの回答メール

 

まず、「はっきり歌う」ことと「声の強弱」と、この二つは「違った概念」なのです。

 

つまり、「弱くはっきり」歌う部分もあれば、
「(あまりはっきりしなくても)強く」歌う部分もあるのです。

 

 

「はっきり」とは、言葉が明瞭に伝わることを指し、
「強弱」とは、声をしっかり張って響かせることを指します。

 

 

「歌詞の意味を分析する方法」のページの練習目的は、
本文のサブタイトルにもありますが、「歌詞の要点を理解する」ことにあります。

 

したがって、「歌い方」について考える以前の段階として、
「まずはメロディを一切忘れて、(文学詩でも読むように)詞の世界を理解する」
ことを目指しているのです。

 

そのため、「秋桜」の例では、主語と述語の関係や、修飾語がどこに掛かるか、
といったことを分析しているわけです。
(メロディに捉われすぎると、どうしても言葉と言葉の関係が見えづらくなるものなので)。

 

 

このようにして、文学詩として、歌詞の世界、作詞者の思惑を体感した後に、
第6章「練習曲を最短でマスターする裏ワザ」のお話に繋がります。

 

第6章の中にある「声の強弱構成を計算する方法」ですが、
ここでは、「歌い方」についての分析方法を説明しています。

 

そのため、単に「歌詞」のみならず、「メロディ・伴奏の起伏」も考えた上で、
「声の張り具合」を分析してみましょう、ということを勧めているのです。

 

たとえば、いくら歌詞分析のときには、「ここは肝だ!」と思った個所であっても、
肝心の伴奏が静まりかえったものであれば、
声を張り上げたところで、歌唱として違和感のあるものになってしまいますよね。

 

こういったところは、「弱く(優しく)はっきりと」歌えばよいのです。

 

 

逆に、歌詞分析ではあまり重要ではないと思った個所だけども、
いざ伴奏では「ジャーン」と激しく盛り上がるような構成であった場合、
ここは、強く張り上げて歌うほうが、伴奏に「乗った」歌唱となります。

 

近い例を言えば、、ロックバンドのシャウト系のサビの歌い方が該当しますね。
(決してはっきりした発音ではないけれど、力強い歌唱ですよね?)

 

 

このように、「はっきり(発音の明瞭さ)」と「強弱」の概念を分けて考えると、
歌詞分析、楽曲分析がよりしやすくなるのではないでしょうか?

 

 

また「必要に応じて都度修正」という言葉の意味ですが、
実際に歌いこみを続けていくにつれて、最初の頃には見えなかった
「よりよい歌い回し」や「歌詞の世界の深さ」が見えてくることはあるものです。

 

私も、同じ曲を一年以上歌い続けていても、都度、新しい「発見」がありますし、
都度、歌い方を微修正しています。

 

そういったときは、柔軟に、そのときに感じた重要なこと、
自分で感じた「こう歌ってみてはどうだろう?」といったことを
いろいろ試してみることが、自分の歌唱の幅を広げるポイントとなるのです。

 

 

最初は、「こういう歌い方が良い!」という型を決めて練習、
そして、ある程度練習を進めて歌いこなれてきたら、
その「型」を自分なりによりよくしていく、あるいは打ち破る、
そのように「都度修正」していくことで、その楽曲を習得していけばよいのです。

 

このように、歌いこみを続けながら、
徐々に「よりよい形」を見つけて変えていくことで歌を磨いていってくださいね。

 

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・・・いかがでしょう?

 

このように、言葉の「明瞭さ」と発声の「強弱」は、それぞれ独立した関係なのです。

 

 

「明瞭さ」が欲しい場面とは、聴き手に歌詞の言葉をはっきり聴き取って欲しい場面。

 

「強さ」が欲しい場面とは、伴奏の盛り上がりに乗りながら歌に勢いをつけたい場面。

 

 

どちらも大事な概念なのです。

 

 

もっとも、大事とは言っても、「歌詞のすべてを聴き手に伝えたいっ」と思って、

 

すべての言葉をまんべんなく明瞭に歌ってしまうと、これは逆効果。

 

まるで抑揚のない会話のような、印象に残りにくい歌になってしまいます。

 

もちろん、「歌の全てに迫力をつけたいっ」と思って、

 

Aメロからサビまで力の限り激しくシャウトし続けて歌うのも、、辛いですね。

 

歌うほうも、聴くほうも。。

 

 

このように、「明瞭」ポイント、「強さ」ポイント、

 

これらのそれぞれの「あり方」を知った上で、

 

「どこを明瞭に歌うべきか?」「どこを強く歌うべきか?」を

 

あらかじめ分析しておくことで、「しっかり構成された歌唱表現」が成り立つのです。

 

 

読者のみなさまも、あなたの大好きな歌をカラオケで歌うとき、

 

こうした歌詞分析をしておいてから歌を披露すると、

 

きっといつものカラオケ仲間から「おっ」と驚かれるはずですよっ。

 

ぜひぜひお試しくださいね。

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